自律協働社会のヨコク

対話と試作のプレイリスト・ウィズ・レジデンツ

自律協働のエクササイズ

既存の社会構造をかいくぐる視点を持ったアーティストやクリエイターをレジデントに迎え、自律協働社会に向けたスキルを遊びながらともに培っていくシリーズ。人類学者とともに過去のプロジェクトから自律協働へのキーワードを導き出し、それらをもとにレジデントと対話と試作を繰り返す、その過程を映像で辿る。

“食べるように理解する技術”のプロトタイピング

GRASP

自らの身体をひらきながら、「自律協働社会」の兆しを探索するプロジェクト。
予測しえない出来事や偶然性を受け入れながら活動するMUESUMと吉勝制作所をパートナーに迎え、“リサーチ手法のプロトタイピング”を実験・実践。〈GRASP〉とは、「全体を掴む」「腑に落とす」「採集する」を手がかりに、私たちの生きる世界を取り巻く事象を“食べるように理解する技術”のあり方を探る活動である。

Photo: Kohei Shikama, Katsunobu Yoshida / Animation: GRASP+moogabooga

アマチュアリズムが生む烏合のオウンドメディア

WORKSIGHT [ワークサイト]

編集を生業としない "外部編集員" をメンバーに迎え、外からの要請ではなく内から湧き出る視点を元に、新たな社会の萌芽を見出すオウンドメディア。
時代の流れに抗い新しい生き方を模索しようとする人びとの傍らに寄り添い、共感に基づく関係性と対話の端緒となることを目指し、火曜日AM8:00配信の週刊ニュースレターを中心に、書籍、SNS、イベント、ポッドキャストなど、さまざまなチャンネルでコンテンツを配信している。

写真:間部百合、WORKSIGHT編集部/書影:平松一聖

巻き込まれ合う個人・組織・共同体

YOKOKU Field Research ― 鹿児島(甑島)―

オルタナティブな社会のひとつ「自律協働社会」を探索するため、鹿児島県域で行ったフィールドリサーチ。
鹿児島県の甑島に拠点を構える「東シナ海の小さな島ブランド株式会社」の方々への参与観察とインタビューを実施した。離島ゆえのインフラの脆弱性、50%という高い高齢化率、経済圏や生活圏の地域コミュニティとの親密さ、といった環境下で活動する個人や組織のあり方から、「自律協働社会」の7つの兆しを見出した。

地域の景色を変える5つの実践

YOKOKU Field Research ― 鹿児島(本土)―

2030年に目指す社会の在り方として掲げる「自律協働社会」を模索する活動として行った、鹿児島県域でのフィールドリサーチ。
鹿児島本土では、薩摩~霧島・姶良エリアで活動する5名の経営者それぞれの動向とつながりを俯瞰するインタビューを実施した。眼前の活火山をはじめとする雄大な自然とそれらが抱える資源、国内の近代化を推進した歴史の矜持が生活観・就労観に大きな影響力を持つ鹿児島本土で生きる人々のビジョンと現在地から、新たな社会のあり方のヒントを探る。

アジアの実践者に学ぶ自律・協働のオルタナティブ

あしたのしごと アジアの実践者と考える、オルタナティブな未来

アジア3カ国の実践者たちと対話を重ね、「自律」と「協働」が両立する社会を自らの手でつくり出そうとする彼らの実践と思考を取材。
農家や共に働くメンバーの幸福をビジネスの中で叶えるベトナムの DAT Foods、個人商店からインド全体の中間所得層の生活を眼差す Shopkiana 、台東スローフードフェスティバルを土台に外部からの”発見”に依らない台湾のローカルな食文化を紡ぐ郭麗津氏へのインタビューとそこへの応答を、一冊の本に集約。

“ (麗津氏が)文化人類学的なアプローチで丁寧に対話をしているということが、人々の無意識のうちの文化侵略を解毒していく行為だと思っています。” 山崎 亮