WORK IN PROGRESS その4|アニメーション映画の制作合宿・物語の構想

ヨコク研究所+MUESUM+吉勝制作所は、予測しえない出来事や偶然性を受け入れながら、目の前の出来事に反応することで新たな思索へと導くような“リサーチ手法のプロトタイピング”を実験・実践しています。ここでは、そのプロセスをご紹介。

アニメーションをつくってみる

非言語的な理解のあり方・伝え方を設計する情報伝達のフォーマットとして、アニメーション映画の手法を取り入れることを決めた私たちでしたが、メンバーにはアニメーション制作の十分な経験者がいません。

そこで、手作業による図工的でローファイな制作手法を得意とするアニメーターの高野真さん(moogabooga)をコーチに迎え、メンバーみんなでアニメづくりの基礎を学びながら、制作を進めていくことにしました。表現手法は、「メンバーみんなで参加できること」「採集的な要素を取り入れた制作ができること」などの利点があることから、ストップモーションのアニメ(コマ撮りアニメ)を採用しました。

高野さんにリードいただきつつ、まずは1.2.3.のステップで制作をスタート。

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1. 物語のはじまりと終わりまでの流れを考える。
2. 大きな流れからひとつひとつのシーンを描き出してみる。
3. シーンに登場するものたちのアクションを決める。
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名刺サイズのカードに物語のワンシーン・思いついた構図のアイデアをラフにとにかくたくさん描き出していきました。次に、それらのカードを並べながら物語の流れを組み立てていきます。シーンを引き算したり追加したり、物語の序章で考えた重要なポイントを登場させるシーンを決めたり。

photo: Katsunobu Yoshida

photo: Kohei Shikama

次に向かったのは森のなかです。
物語に登場するモチーフや美術制作のための素材、そしてアニメーションの舞台となる世界の「色」を探しに行きました。

その5へつづく